2011年(平成23年)の東日本大震災および東京電力福島第一原発事故の影響により、最後まで運転を見合わせていたJR東日本常磐線富岡駅浪江駅間が14日、運転を再開し、同線が全線で運転を再開しました。

常磐線は品川駅仙台駅東京上野北千住松戸取手土浦友部水戸高萩いわき原ノ町相馬経由で結ぶJR東日本の鉄道路線です。品川駅東京駅間は東海道線に、東京駅~日暮里駅間と岩沼駅仙台駅間は東北線にそれぞれ乗り入れており、品川駅高萩駅間は「上野東京ライン」(JR東海側は「東北・高崎・常磐線」)とも呼ばれています。

地震発生当日は全線で終日運転を見合わせ、3月12日には上野駅取手駅間で、3月18日には取手駅土浦駅間で、3月31日には土浦駅勝田駅間で、4月7日には勝田駅高萩駅間と岩沼駅仙台駅間で、4月11日には高萩駅いわき駅間で、4月12日には亘理駅岩沼駅間で、4月17日にはいわき駅四ツ倉駅間で、5月14日には四ツ倉駅久ノ浜駅間で、10月10日には久ノ浜駅広野駅間で、12月21日には原ノ町駅相馬駅間で、2013年(平成25年)3月16日には浜吉田駅亘理駅間で、2014年(平成26年)6月1日には広野駅竜田駅間でそれぞれ運転を再開しています。

そして2015年(平成27年)には品川駅上野駅間が新規開業し、高萩駅までの区間に「上野東京ライン」の愛称が付けられ、2016年(平成28年)7月12日には小高駅原ノ町駅間で、同年12月10日には相馬駅浜吉田駅間が運転を再開し、不通区間は竜田駅小高駅間となりました。

そして2017年(平成29年)4月1日には浪江駅小高駅間で、10月21日には竜田駅富岡駅間で運転を再開しました。

そして、残った不通区間である富岡駅浪江駅間の運転再開で、常磐線は全線復旧しています。これにより、東日本大震災による不通区間は事実上無くなり、一旦廃止された品川駅仙台駅を結ぶ特急列車も復活しました。正式に不通区間が無くなるのは、気仙沼線BRT区間(柳津駅気仙沼駅間)および大船渡線BRT区間(気仙沼駅盛駅間)の鉄道事業が廃止扱いとなる今年の4月1日です。

また、これに伴い、普通列車の使用車両は原ノ町駅を境に品川方面がE531系仙台方面がE721系701系になりました。なお、E501系は復旧区間どころかいわき以北には入りません。
JR_East_E531_Series(Joban_Line)JR_East_E531_Series(Joban_Line)