岩手県競馬組合は本日(7月8日(金))、元岩手競馬所属のメイセイオペラが、種牡馬として繋養されていた韓国・済州島(チェジュド・さいしゅうとう)で今月1日に心不全のため黄泉の国に旅立ったと発表しました。22歳でした。

岩手県競馬組合によりますと、関係者が帰国に向けての準備を進めていた矢先の出来事だったといいます。

追悼のため、明日9日(土)から盛岡競馬場のアトリウム2階に献花台と記帳台を設置します。

メイセイオペラは父グランドオペラ、母テラミス(その父タクラマカン)という血統です。1999年(平成11年)に山本直也アナウンサーが実況を務めた府中のフェブラリーステークス(GⅠ)を菅原勲騎手とのコンビで勝ち、日本競馬史上初の「地方所属馬によるJRAのGI制覇」を達成しました。通算成績は35戦23勝、フェブラリーステークスのほか1998年(平成10年)のマイルチャンピオンシップ南部杯、1999年(平成11年)の帝王賞などを制しています。引退後は種牡馬となり、2006年(平成18年)に韓国の済州島へ渡って種牡馬生活を続けていました。

★現在メイセイオペラを韓国で管理していた、プルン牧場代表キム・ジョンシク氏のコメントは次の通りです。
「日本の伝説的な名馬を預かることができ、韓国のクラシック競走の優勝馬も生産することができました。関係者の皆様、韓国での活躍を応援してくださったファンの皆様に心から感謝を申し上げます。今年は種付けを3頭に行っていたのですが、このようなことになってしまい残念です。メイセイオペラの冥福を祈ります」

故メイセイオペラ之霊位(死没地:韓国・済州島 西帰浦(ソギポ)市)

【追記】
フェブラリーステークス勝利時、レースを観戦していた小野寺良正さん(1996年(平成8年)に病で他界)の妻は、ゴール直前100mでオペラが先頭に立った時、小野寺さんの遺影写真を高々と上げて「あなた見て! 先頭走っているわよ! あなたの馬が先頭を走っているわよ!!」と叫び、観戦叶わなかった小野寺さんにせめてもとの思い、オペラの走る勇姿を見せていました。