帰って来たヨッパライは、1967年(昭和42年)にリリースされた、ザ・フォーク・クルセダーズのデビューシングルであり、同グループの代表曲でもあります。「帰ってきたヨッパライ」と表記されることもあります。

この曲の主人公は、飲酒運転(曲中ではヨッパライ運転)による交通事故で黄泉の国に旅立ってしまった男で、「オラ(自分)は死んじまっただ~」や「オラ(自分)が死んだのは、ヨッパライ運転で~」と歌われています。

人間を含む生き物は肉体が滅びても霊魂だけは永遠に生き続けます。そのため、生き物の死を「永い眠りにつく」と言うのは不正解で、「黄泉の国に旅立つ」が正解です。そのため、生存者の目に見える肉体は眠っているように見えても、生存者の目に見えない霊魂は動き回っているのです。黄泉の国に入った主人公の男は長い階段を登り、天国の門に到着しますが、その天国でも酒と女に浮かれ、「神様」から「お仕置き」を受けてしまいます。これをテープの高速回転による甲高い声と伴奏で語る歌がこの曲です。

曲中に2度流れる「天国良いとこ一度はおいで 酒は旨いし姉ちゃんはきれいだ」は、群馬県の民謡「草津節」の「草津良いとこ一度はおいで お湯の中にもコリャ花が咲くよ」の替え歌です。

神様は主人公の男を2度、関西弁で叱ってしまいます。1回目のお叱りは「なぁ~お前、天国ちゅーとこはそんなに甘いモンやおまへんにゃ~、もっと、真面目に遣れ~」、2回目のお叱りは「なぁ~お前、まだそんな事ばかり遣っとんのでちゅか、そんなら、出て行け~」で、2度目のお叱りで退場処分を受け、雲の階段を降りる破目に成り、その後躓いて下に急速に落下します。

主人公の男は棺桶の中で目を覚まし、棺桶の蓋を開けるとそこは葬儀会場でした。当然のことながら、参列者を驚かせます。この部分は「オラ(自分)は生き返っただ~」と歌われています。生き返ったのを理由として、告別式は中止になります。曲の最後はお坊さんの読経と、ベートーベン作曲の「エリーゼのために」が流れ、フェードアウトしていきます。

この曲のリリースから23年後の1990年(平成2年)には、「ドリフ大爆笑」で、いかりや長介に叩き殺された蚊の家族が天国に昇る間際に「オラ(自分)は死んじまっただ~、長介にやられた~」と、この曲の替え歌を歌い残しています。この曲の主人公と違い、蚊の家族は蘇生しない設定になっています。